Lady Kim 『 Everything Must Change 』

ジャンル:   ジャズ
フォーマット:   SACD
組み枚数:   1
発売日:   2005年02月23日
カタログNo:   VRCL18824
レーベル:   Village Records
発売国:   日本
その他:   ハイブリッドCD, スペシャルパッケージ
ビリー・ホリデイとの比較はおこがましいにしても、あたらしい感覚でジャズのヴォーカルの可能性を広げてくれる注目すべき新人のセカンド・アルバムだ。レディ・キムことは、ボストン育ちで17歳のときに、ダイアナ・ロス主演で話題になった映画『ビリー・ホリデイ物語』に魅了され、ヴォーカルを始める。ミュージカル畑を中心として次第に活動の舞台を広め、97年にはStashというバンドを結成、CDを発表している。このバンドの解散後、ニューバンドLive On The Planetを結成、CDを製作。2001年、ソロでのレコーディング・デビューのきっかけとなった「レディ・デイ・アット・エマーソンズ・バー&グリル」のオーディションに合格、ビリー・ホリデイ役を射止め、来日公演も行っている。
 そうした経験を踏まえたキムの歌には、感情表現での優れた部分が見え隠れする。ミュージカルとは異なるものの、歌詞に込められた感情を表現するという意味での、演劇での経験が大きくものを言って、今回の第二作ではジャズのスタンダード・ナンバーのほかにもアルバム・タイトル曲でジャンルを問わず多くの歌手たちがカバーする、日本でもヴォーカル志願の若者の十八番曲となっている“エヴェリシング・マスト・チェンジ”でしっとりとした歌いっぷりの中にこの曲が持っている細やかな女心の表現を見事に実現している。
今回はバックに日本でもトップクラスの5人が揃った。大石学はピアノ・ファンならおなじみジャズ・サイドからTV番組への出演など幅広い音楽の愛脳を開花させるピアニスト。坂井紅介は幅広い音楽性で世界をまたに掛けて活躍する才能豊かなベース。トミー・キャンベルはジミー・スミスの甥という血筋のドラマー98年から日本に在住している。土岐英史は、チッキン・シャクでの露出も含めて数え切れないユニットで活躍、現在は後進の指導にもあたるベテラン・サックス。井上信平は、米国バークリー音楽院などに学んだ後、ニューヨークに在住、ジャズをはじめボサ・タッチの演奏にも独特の個性を発揮する。
 フェンダー・ローズ、B−3オルガンなど曲に応じた楽器を駆使する大石の見事な先導振りで2004年8月4&5日、10月1&3日に東京の「ソニー・ミュージック・スタジオ」で録音されている。本作も含めて様々な可能性を感じさせる歌姫の期待作だ。
 Personnel:
レディ・キム (vo)
大石 学 (p, org, pianica)
坂井 紅介 (b)
トミー・キャンベル (ds)
土岐 英史 (ss, as)
井上 信平 (fl)
0:38:12 Usen C50 2005年04月25日3枚目 『 Everything Must Change 』
1 Everything Must Change(05分18秒)
2 Why Don't You Do Right ?(03分21秒)
3 I Love You Porgy(05分48秒)
4 How High The Moon(03分26秒)
5 Tell Me More And More ( And Then Some )(05分13秒)
6 Love For Sale(03分45秒)
7 The Nearness Of You(05分32秒)
8 A Song For You(05分49秒)